核医学(RI)検査をご存知ですか?
「核医学」って?核って文字が怖そうで、こんなマーク(右図)があるところですが、一体どんな事をするところでしょうか。
検査を行うところですが、「骨シンチ」とか「負荷心筋シンチ」とか呼ばれる検査をしています。それらは放射性医薬品を注射して(中には吸入、内服をする場合があります。)専用の装置で撮影する検査です。
放射性医薬品とは放射性物質と、臓器に特異的に分布する薬品を結合させた特殊な医薬品です。撮影用の装置は写真のものです。ベッドに寝ていただき撮影します。
【骨シンチ】全身または局所の骨を調べます。
注射をして2時間後から4時間程度あとに撮影し、右図のような画像が得られます。
撮影は約30分かかります。息を止めたりすることはありません。ベッドの上に寝て行います。多少窮屈かもしれません。
注射後、撮影に適した状態になるのに2時間以上を要しますが、以降なら3時間でも、4時間でも大きな違いはありません。使用するお薬は、放射性医薬品と呼ばれるものです。
CTなどX線検査で用いられる造影剤とは、異なります。造影剤は、X線に写りやすくするために使われますが、放射性医薬品はお薬から放射線が出ており、検査で得られる画像はその放射線を写すものです。
したがって必ず医薬品を体内に入れなければなりません。
骨シンチでは放射性物質と骨に集まる性質を持つ化合物とが結合された医薬品を使用するので、骨を画像化することができるのです。
【負荷心筋シンチ】
心臓の筋肉(心筋)への血流供給の状態を確認する検査です。午前中に負荷をかけ、心筋に分布する薬剤を注射し、負荷状態を撮影します。その後十分に時間をあけて、午後には負荷が解除された状態を撮影します。下図のような画像が得られますが、撮影ではデータを収集し、コンピュータ処理で画像を作成します。
負荷をかける事により、心臓が働いている状況を再現します。労作性狭心症を判定するには負荷をかける必要があります。負荷は2種類の方法があります。
・薬剤負荷
負荷実施のためのお薬を注射して負荷を行います。心臓を働かせるわけではないので、脈が速くなったり運動したときみたいに息が切れるわけではありません。まれに気分不良を起す場合がありますが、軽度な場合がほとんどです。運動による負荷が行えない場合や、適切でない場合に用います。
・運動負荷
エルゴメータという自転車こぎ運動の機械を使って運動します。激しい運動をすると心臓を働かせる事になります。
いずれかの方法で負荷を行い、次いで心筋に分布する放射性医薬品の注射をします。
撮影が2回行われる検査です。
【脳血流シンチ】
脳細胞に分布する放射性医薬品を用いて脳の血液循環の状態を調べる検査です。脳梗塞やその他循環障害、または認知症の診断に用いられます。
ベッドの上に寝ていただき、注射をします。その直後から撮影します。撮影は何回か同じ姿勢で行い、全体で終了するまでに約50分かかります。
撮影時には目隠しをしてもらいますが、これは光による脳への刺激を軽減するためです。
この検査で見ると頭の中はこんな感じ。モヤモヤと分かりにくいですが七色の色は血流の多い少ないを反映しています。
最近アルツハイマーなどの認知症診断に脚光を浴びています。
【核医学検査いろいろ】
他にも様々な検査がありますが、薬の種類を変えて肺やら、甲状腺やら、腎臓やら全身の臓器に対応します。
放射性物質を体の中に入れるので、いかにも被ばくが多そうですが、他のX線を用いた検査と比べて、特に多い被ばくではありませんし、健康には影響を与えない程度です。
他のX線検査は形態画像診断と呼ばれる一方で、この核医学検査は機能画像診断と呼ばれます。人体に備わった機能を利用して薬剤の分布を反映して画像化するので、臓器の形だけでは分からない情報が得られるのです。
少し知っていただくと、病院で見るこのマークの印象も、少し変わりませんか?
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